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OB・OGより

学ゼミのOB・OGの方々より、

「学ゼミでの学び」についてコメントをいただきました!

学部:法学部

卒業年度:1995年度卒業

大学卒業後の進路:国家公務員(Ⅱ種)​

私が入学した当時は、「東西冷戦が終結した」と盛んに言われ、それまで当たり前と思って
いた世界が、当たり前でなくなる感覚を味わいました。
 既存の価値観が通用せず、右往左往する周りを目にし、「この世界は一体どうなっている
のか知りたい」、さらには、「揺るぎない世界観・歴史観を持ちたい」との思いを強くしていった
私は、思いを共有する仲間たちと出会い、学ゼミを起ち上げました。
 学ゼミで互いに切磋琢磨する中、自分たちの求めるような世界観・歴史観を持つためには、
「科学の目」を持つこと、また、個々人が出した結論や方針を広く集団で検討・検証すること、
が極めて重要であると学びました。
 コロナ禍の現在、科学的見地に立ちつつ、集団の英知を結集することが人類に求められて
いますが、このことは、私たちが学ゼミで共に学び実践したことに他なりません。
 学ゼミでの経験は生涯の誇りです。みなさんも、仲間たちと共に大いに学び、揺るぎない世
界観・歴史観を身に着けていこうではありませんか。

1995年4月 入学~1999年3月 卒業 文学部(人間関係学科社会学教室)

1999年4月 社会医療法人 同仁会 耳原総合病院に就職

2021年4月現在,同病院事務長 兼 法人副専務理事

皆さんこんにちは。私は1995年4月に大阪市大に入学しました。春の新歓活動で学生ゼミナールと出会い,4年間,サークルの仲間(同級,先輩,後輩)そしてチューターの教員・院生の方々との交流を通じてたくさんの学びをしました。以下,私の主観ですが,大学での「学び」について簡単に紹介したいと思います。

その前に「大学の魅力」について私見を述べます。大学の魅力は何より「自由」な境遇での様々な出会いだと思います。「自由」とは親元で過ごすなかで知らず知らずのうち身に着けていた「親」というフィルター(色眼鏡)からの自由です。大学には各地から学生が集まり,それまでとは異なる人間集団での活動を経験できます。親というフィルターからいったん距離を置き(相対化),それまでにない人間関係を形成し交流をするなかで,自分と異なる考え方や生き方を知り,そうした他人を通じてまた自分自身を考えさせられる経験をします。この様々な他人を知り,そして自分を考え知る機会が大学の魅力だろうと思います。

次に大学での「学び」について述べます。高校までの学びと大学での学びとの決定的な違いは,前者には模範解答があり,後者にはそれがないことだろうと思います。正しくは,大学での学びには模範解答がないのでなく,初めから答えが決まった問題を解くことが大学の学びではないということです。何を学ぶのか,何を問いとするのか,それ自体を自ら考えることが大学での学びになります。もちろん,何を問いにし自ら考えるか明らかにするために,先人の考え(理論や研究)を学ぶことが必要になります。しかしそれは,その先人の考えを暗記し,そのまま言えるようになることがゴールではありません。社会人となって実感するのは,この問いを立てる力,何を問題・課題と設定し取り組むか――が結局,社会人に問われる力だということです。いわゆる「問題解決能力」も,問いを設定することから始まるから当然といえば当然なのかもしれません。

最後に,学ゼミでの学びについて述べます。学ゼミの活動は,これまで述べた大学の学びで最も重要な「問いを立てる」機会と言えます。その機会を,社会問題,経済問題,経済学の理論研究を通じて経験できます。そうした経験を通じて,問いの立て方,また,立てた問いに一定の答えを出すための分析力を養うことができます。また,学ゼミで学びと同等に大事なことは,最初に述べた大学の魅力である,それまでにない人間関係の形成,人的な交流を通じて自分について知る機会です。大学4年を終えると新たなステージに羽ばたきます。その時に,また,新たなステージで何をするのか選択を迫られるときに,自分について知っている(自分の価値観を知っている)ことは決断の確かな基準になると感じています。

以上,大学での学びや学ゼミでの学びについて私見を述べさせていただきましたが,在学中や社会人になって即役立ったという実感は正直に言ってあまりありません。ですが,年を経て組織で一定の職責を担うにつれ,学ゼミでの学びが自分の土台になっていると感じています。

学ゼミで学ぶこと

学部:経済学部

卒業年:2016年

大学生卒業後の進路:院生→大学教員

私が学ゼミで学んだことは、議論・話し合いを通じて自己を再定義することの重要さです。学ゼミでは自分の興味テーマに合わせて文献やニュース・事例等の検討を行い、その報告を通じてサークル仲間と研究会で議論・話し合いを行います。研究会ではただ意見・感想をぶつけ合う訳でなく、「どうしてそう考えたのか」「どこで違いが生まれたのか」を重点的に掘り下げます。私はこういった議論・話し合いを通じて、自分の意見・感想に名前があること、またそういった意見・感想を形作っている理由(立場・属性・経験・信条など)が自分にあること、を知りました。また知るだけでなく、自分とは異なるサークル仲間の意見・感想にも触れてぶつかることで、自分の意見・感想を精査して方向性を修正すること、もしくは自分の意見・感想をより明確な理由・論理をもって主張することができるようになりました。まさにこれは冒頭で述べたように、自己の再定義であると私は考えています。漠然と生きてきたそれまでから、学ゼミでの議論・話し合いを通じて「自分とは何者なのか」を再定義したわけです。大学の講義・ゼミや他のサークルだけではこの境地に至ることは非常に難しかったと思いますし、大学教員になった今もこの経験は私の大きな強みとなっています。また、そんな議論・話し合いを通じて関係を築いたサークル仲間と遊び歩いた日々も忘れられない楽しい青春です。

​学ゼミで学んだこと

学部/コース:生活科学部 食品栄養科学科(管理栄養士養成課程)

入学・卒業年度:2005年入学2009年卒業 

卒業後の進路:食品会社勤務、公立病院管理栄養士、介護施設管理栄養士を経て2016年言語聴覚士の専門学校に入学、2017年4月より民間病院の言語聴覚士として勤務。

大学生にもなったし、ニュースで言われている社会問題のことをもう少し知らないとな~と軽い気持ちで入会しました。レジュメをもとに議論する研究会や社会科学系の読書会、現地に足を運ぶフィールドワーク、論文発表会など、今振り返れば本当に充実した4年間だったと思います。また、他学部の同期学生や先輩後輩との人間的交流もサークル活動の醍醐味の1つだと思います。たわいない雑談、本気の相談、時に喧嘩したりもしましたが、社会人になってからは経験できない貴重な時間だったと思います。

様々なサークル活動がありますが、学ゼミが他のサークル活動と違う点は、「社会問題を研究する」という活動を通じて、「そもそも大学で学ぶとはどういうことか」という大学の本質的な意味を考える機会が度々あることです。インターネットで情報が瞬時に得られる現在だからこそ、答えのない問いを学ゼミの仲間と一緒に考えてみませんか。

学生ゼミナールでの学び、今につながること

学部/学科:商学部 商学科 

卒業年度:2012年度卒業

大学卒業後の進路:大阪府立大学 事務職員

まず、高校までの学びと大学での学びの大きな違いは、答えが一つで与えられていたところから社会問題という答えが一つでない問題に対して自分でアプローチしていくという差にあると思います。

学生ゼミナールの主要な活動に、研究会という場で発表意見交換を繰り返し、チームで一つの論文を作るというものがあります。1回生の内から先輩の指導込でそういったことをできる場は非常に貴重です。そこで取り上げるテーマは必ずこの社会に存在している問題です。その問題に対して「なぜ、その問題は起きているのか」「なぜ、解決に至っていないのか」など「なぜ」を積み重ねることで問題を理解していきます。

こういった思考を重ねる方法は、社会人となって働いている今でも自分の基本となっています。社会や職場で日々ぶつかる問題は答えや原因が1つでないことばかりです。それを集めた情報を練り上げて解決法を模索する能力は、複雑化している社会を生きていくために、文系や理系を問わずどんな職業でも必須スキルだと思います。

学部:文学部

卒業年度:2017年度卒業

大学卒業後の進路:企業福祉関連会社

私は学生ゼミナールでの4年間を通じて、自分を知るという経験ができたと思っています。

学生ゼミナールは研究活動をして論文を書くという活動をしています。私もいろいろなテーマで研究を行いましたが、いつでも問われていたのは、さまざまな事実をもとに、自分がどう考えるのか、ということです。

世の中には考えるべき問題が山積しています。差別、貧困、経済政策、新型コロナ対策…先が見えない時代だからこそ、良心に従ってさまざまな選択をする必要があります。
学ゼミではサークル仲間との議論や、本との出会い、論文の執筆を通じて、自分の考えに向き合うことができます。

就職してからも、学ゼミでの活動のなかで実感した自分の考えやなにを大切にしたいかということに立ち戻って考える機会は多く、大学4年間のみにとどまらない経験ができました。
 
私にとっての大学4年間が素晴らしい時間であったように、みなさんにとってもよりよい4年になることを祈っています。

学部:法学部

卒業年度:2017年度卒業

大学卒業後の進路:文系大学院進学​

 「高校までの勉強と大学の学びは異なる」このことを最初に自覚したのは、学生ゼミナールの活動を通してでした。 
 高校までの勉強といえば、「解答」が明確な問題をひたすら解き続けるものだったと思います。しかし大学生になれば、明確な「解答」が存在しない問題に直面することのほうが多くなります。言ってしまえば、「あなたはどう考えているのか」ということが問われます。 
 社会には「答え」の出ていない問題が数多く存在しており、しかもその意見はその人の立場や生き方によって様々です。例えば、最低賃金上昇の是非を考えても、サラリーマンの立場にあれば、賛成する人が多いでしょうし、経営者の立場であれば、反対する人が多いと思います。 
 同じ問題について議論していても、同じサークル内でも意見は分かれます。自分とは違う生き方をしていて、異なる専門分野について学んでいる人は、自分とは全く異なる意見を持っています。そうした人とのコミュニケーションを通じて、自分だけではたどり着けないような「答え」に出会ったり、逆に自分の立場や置かれている状況について考え直す機会にもなったりします。こうした活動が、このサークルの醍醐味ではないかと私は考えています。

学部:文学部

卒業年度:2018年度卒業

大学卒業後の進路:大手銀行勤務​

私が4年間学ゼミで学んで得たものは、世の中の見え方が180°変わるような視点だと思います。
学ゼミでは、これまで育ってきた環境・常識が全く異なる人同士が集まって議論するので、同じ文献同じテーマでも出てくる意見はみんなバラバラです。普段の友達同士の関わりなら「こいつ合わないなあ、関わるのやめよう」で終わるかもしれません。ですが、学ゼミでは議論を通じて相手がそのように考えるに至った背景、理由をどんどん深堀りしていきます。それを通じて、自分がどんな価値観を持っているのか、どんな偏見を持っているのか、そんな自分と向き合った上でこれからどう生きるのか、気づけば真剣に考えるようになりました。そうやって世の中の見方が変わっていく経験は、普通に大学生をしているだけでは得られなかったと思います。
正直、学ゼミで学んだところで単位を取りやすくなるわけでもないし、社会で役立つすごいスキルが手に入るわけでもありません。なんなら一円の収益にもなりません。けれど、他者と関わり合いながら作られた新しい自分は絶対お金では手に入らないし、広い視点や他者の立場に立って考える姿勢を得られたことで、世界が広がった気がします。ぜひ学ゼミで学んで、世界の見え方をガラっと変えてみて欲しいと思います。

学部:工学部機械工学科
卒業年:1998年
大学卒業後の進路:大学院生(経営学研究科)→立命館大学経営学部教員

みなさん、こんにちは。私は1994年4月に大阪市立大学に入学しました。その時の新歓活動で先輩に勧誘されて学生ゼミナールに入りました。その前年に、在学生の先輩たちが学術講演会を開催し、学生ゼミナールをつくったので、私たちの学年はサークル設立後の1期生になります。
大学ではやりたいことが何でもできる「自由」がありますが、できることには限りがあり、優先順位をつけていかないとあっという間に時間がたってしまいます。私が最も力を入れたのは学生ゼミナールでの活動でした。この大学生活4年間で人生の方向が決定的に変わり、経営学研究科に進んで研究者を志すことになりました。充実した大学生活を送るためには何が必要なのか、私なりに思い返してみたいと思います。
まず、高校生から大学生へ、「勉強」から「学び」への転換が重要でした。「学び」は、高校生までの「勉強」とは異なります。高校までは、教科書を理解したり覚えるという受身的な「勉強」が中心です。大学にも講義はありますが、たとえば「なぜブラック企業はなくならないか」「失業者や不安定雇用者がいる一方で、残業で過労死に追い込まれるような正社員がいるのはなぜか」「戦争はなぜ起こるのか」といった問題意識に沿って情報収集し、政治経済的に分析するという主体的な「学び」こそが大学生活の醍醐味です。また、読書会でマルクスの『資本論』をはじめとする経済学の古典や名著を読むことで、政治経済学的に社会をとらえることができました。大学生活を謳歌するためには、高校時代の延長の「高校4年生」ではなく、「大学1年生」に意識的に脱皮することをお勧めします。
次に、議論しあえる深い友人関係が重要でした。鏡なしに自分の姿形を認識できないのと同様に、社会に対する認識は他者を媒介することで理解が深まります。そのためには、表面的な仲の良さにとどまらず、率直に議論ができ、ときには言いにくいことでも相手のために指摘できるような本音を言い合える関係が重要になります。大学の先生や先輩からも教わりますが、同世代の友人との議論からも多くのことを学べます。当然ながら、教室での活動だけが「学び」ではなく、友達と喫茶店やコンパで話し込んだり、合宿や旅行、友人の家で一晩中議論をするなど、さまざまなところに「学び」の種が隠れています。
私にとっては、議論できる友人関係と、そのもとでの「学び」が大学生活における宝であり、それを提供してくれたのが学生ゼミナールでした。そうした環境のもとで、人間と社会を客観的に分析し、社会をみるにあたっての社会観、世界観を身につけることができました。
→職場のHP:
http://www.ritsumei.ac.jp/ba/introduce/professor-list/detail.html/?news_id=64
→大阪市立大学『人権問題の最前線』への寄稿(chapter1の「戦争と人権」)
https://www.osaka-cu.ac.jp/ja/education/life_support/humanrights/about

その他にも随時更新予定!
お楽しみに!

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